科目名 □経営学
担当教員   中川 誠士     
対象学年   1年   クラス   [001]  
講義室   51教室   開講学期   後期  
曜日・時限   水2   単位区分    
授業形態     単位数    
準備事項    
備考    

講義概要/Class Outline

 経営学を学ぶことが、皆さんの将来のキャリアや毎日の生活にどう役立つのか、ということから話を始めたいと思います。本論は大きく3つのパートに分かれます。第1のパートでは、経営が行なわれる舞台である企業についての理解を深めてもらいます。ここでは、業種、規模、企業形態、目的、等による分類や、多くの企業に共通する企業形態である株式会社の仕組みについて勉強します。第2のパートでは、企業の内部で行われるマネジメントの中身について学んでもらいます。経営者の役割、従業員が企業のなかで働く場合の条件、労働組合、といった問題を説明することになります。第3のパートでは、企業外部の経営環境の変化への企業による適応の問題(経営戦略)について勉強します。企業の成長戦略や競争戦略、マーケティング、企業の社会的責任、そして企業の海外進出といった問題に関する基礎的な概念や考え方をここでは学びます。


 

講義計画 /Class Structure

内容
1 企業をめぐる複雑多様で捉えどころのない諸現象と経営学の理論
消費者として毎日生活をすること、従業員(労働者)として社会の中で働いていくこと、そして経営者として企業を経営することに、経営学はどう役立つか?
2 企業の分類
日本と世界にはどのような企業があり、どのような業務を行っているのか?
3 株式会社の仕組み
株式会社はどのような仕組みによって誰の利益のために運営されているのか?
4 会社の一生
企業は小企業から大企業へと成長する過程で、どのような発展プロセスをたどるのか?
5 会社の組織構造
トップ経営者の組織と役割は何か?
6 管理すること(管理者)と管理されること(従業員)
従業員(労働者)が企業に雇われて働くとはどういうことか?(1)
7 管理すること(管理者)と管理されること(従業員)
従業員(労働者)が企業に雇われて働くとはどういうことか?(2)
8 管理すること(管理者)と管理されること(従業員)
従業員(労働者)が企業に雇われて働くとはどういうことか?(3)
9 労働組合と労使関係管理
労働組合とはどのような団体で、何を目的にして活動しているのか?
10 経営戦略
企業がライヴァル企業と競争しながら、成長していくためにはどうすればよいか?
11 商品開発・生産・流通・アフターサービス
マーケティングとはどのような活動か?
12 経済社会の動向と企業経営
第二次世界大戦後の日本経済の発展の中で日本企業とその経営はどのように変化してきたか?
13 企業の社会的責任(CSR)
企業が持続的に存続・成長するためにはどのような責任を社会に対して果たすべきか?
14 グローバリゼーション時代の企業経営
企業が海外進出する理由は何か、そして海外進出する際に配慮すべきことは何か?
 

学習・教育目標/Class Target  経営学は、皆さんが初めて遭遇する未知の学問であるはずですので、最初は、企業や経営についての必要最小限の基礎的な概念や理論(考え方)を理解してもらう必要がありますし、実際の企業や経営者についての事例に触れてもらうことで、具体的なイメージをつかんでもらう必要があります。しかし、経営学は皆さんの生活に密着した学問でもありますので、そこを我慢してクリアすれば段々と興味がわいてくるかもしれません。
理科系学部の受講者に関しては、特に以下の点を学習・教育目標として重視する。
機械工学科−(A)機械工学および関連する数学と物理以外にも幅広く自然、社会、人間に関する理解を深め、技術がこれらに与える影響を多面的に考える素養と能力を身につける。

電気情報工学科−(A)技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解を有する。

物質生命化学科−(E)社会における物質・生命・環境における諸問題について広く学問的知識を学習し、与えられた制約の下で技術的課題を設定し、それを基に解決を行うことができる能力を身につける。                     
(a)地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養

都市基盤デザイン工学科−(A)幅広い学問的知識を習得し、地球環境に配慮できる素養を身につける

建築学科−(A)多様な価値観の理解能力 グローバル化した現代文明を踏まえながらも、人間性および人類が持つ多様な価値観について理解を深め、国際的な環境の中で働く技術者として、適切な意志決定と行動ができる幅広い世界観・歴史観を涵養し、平和的に技術活動ができる能力を育成する。

バイオロボティクス学科−A.地球的視点から思考し、社会に対する責任感と倫理観を有する技術者
(A1) 幅広い学問的知識を習得し、地球的視点から思考できる素養を身につける  
評価基準/GradingCriteria 評点(100点満点)の60点以上を合格とし、60?69点を可(C)、70?79点を良(B),80?89点を優(A)、90点以上を秀(S)とする。  
評価方法/GradingMethod 原則として、期末試験の結果85%、小テスト15%、の割合で採点し、総合的に判断した上で評価を行います。  
受講上の注意/Class Rules 細々とした知識よりも、話の大きな流れと、話と話のつながり(論理)をつかむことを心がけましょう。授業内容を理解できるように毎回プリントを配布する予定ですが、予習・復習をするためには、テキストがあった方が便利でしょう。  
受講制限/Prerequisit  
関連する科目/Related Class 経営学総論、経営管理論、人的資源管理論、経営労務論、労務管理論、経営戦略論、生産管理論、労働経済学、産業心理学、産業社会学、経営史、等  
教科書/Text
著者名 守屋貴司・近藤宏一・小沢道紀  
著書名 『はじめの一歩 経営学』  
出版社名 ミネルヴァ書房  
ISBNコード 978-4-623-04897-7  
指定図書/Assigned Books
著者名 渡辺峻 他編著  
著書名 『やさしく学ぶマネジメントの学説と思想』 2003年  
出版社名 ミネルヴァ書房  
ISBNコード 978-4623034819  
著者名 ダニエル・A・レン著  
著書名 『マネジメント思想の進化』  
出版社名 文眞堂  
ISBNコード 978-4830944468  
著者名 伊藤健市、田中和雄、中川誠士編著  
著書名 『現代アメリカ企業の人的資源管理』  
出版社名 税務経理協会  
ISBNコード 978-4419047153  
参考文献/Bibliography
著者名 田代義範編著  
著書名 『現代日本企業の経営学』  
>出版社名 ミネルヴァ書房  
ISBNコード 978-4623040247  
著者名 村上陽一郎  
著書名 工学の歴史と技術の倫理  
>出版社名 岩波書店  
ISBNコード 978-4000063104